神奈川労連

憲法を職場と暮らしに活かそう!あなたも労働組合へ!
トピックス

2020年5月14日

「今こそ労働組合の出番」労働者の不安に寄り添う相談活動

 新型コロナウィルス感染拡大と休業要請・自粛要請によって、中小零細企業などの経営が困難になり、雇用や労働条件にも影響が出ています。

労働局・県に要請

 神奈川労連は、4月16日に神奈川労働局と神奈川県雇用労政課に対し、労働組合のある職場の状況や神奈川労連に寄せられた労働相談の内容などを踏まえ、労働者の雇用と労働条件を守ることを求め要請を行いました。

 『休業』にかかわる労働条件についての労働相談が多いことから、①労働者自らが休業補償を求めることができる制度の創設、②雇用調整助成金によって賃金を全額保障すること、③制度を大幅に簡素化し企業に対して活用を促すこと、などを求めました。労働局では、対応策の実務状況などを聞き取り、「生活の成り立たない労働者が増えている。スピードを上げた対応を」と求めました。

 県の担当者からは、県の労働センターにもコロナ関連の相談がうなぎ上りに増えていることが話され、要請側から「県独自の労働者救済施策の実施」を求めました。

 また、今後については「解雇・雇止め」が増えることが予測されることから、不当な解雇がないように指導・啓発を強めるよう求めました。特に、リーマンショックの際には、莫大な内部留保を抱え体力のある大企業が、非正規労働者の大量解雇を行ったことから、同じようなことが起こらないように、情報収集を強め機敏に対応するよう要請しました。

「別居しろ、辞めろ」

 神奈川労連労働相談センターにも次々と相談が寄せられています。コロナ関連の相談は、2月4件、3月23件、4月は20日現在で73件と急増しています。4月の相談の総数はリーマンショックの際を超えています。

 内容は、「学生のアルバイトだがシフトを一方的に減らされ、賃金の補償がない」、「会社が感染拡大防止策を何もせず、不安でたまらない」、「夫が感染対応をしている医師であることを理由に、別居しろ、できないなら辞めろと言われた」など深刻。女性と非正規の労働者からの相談が多くなっています。

 また、コロナ問題で実態を寄せてもらうことを呼びかけた未組織アンケートにも様々な実情がびっしりと書かれて、毎日事務局に返信ハガキが届いています。

まわりの労働者に声を

 状況が大きく改善することは難しく、ますます相談が増えていくことが予測されるなか、神奈川労連幹事会では「今こそ労働組合の社会的役割を発揮する」との姿勢で、全体の力を集中して相談活動にとりくむこと、そのなかで組織の拡大もしていくことを、当面の中心活動とすることを決めました。

 組合員の皆さんのまわりにも、困っている労働者がいると思います。「あきらめないで労働組合に相談を」と声をかけてください。そして、「労働組合に入って一緒に問題解決をめざそう」と呼びかけてください。

未組織アンケートに寄せられたコロナ関連の声

  • 3月以前は4出・2休のローテーションでしたが、3月からは水曜も休日になりました。勤務時間は8時〜17時(残業も有)でしたが、9時〜14時になりました。収入が半分になりました(40代、女性)
  • タクシー業、人出が少なく仕事にならない。保障が何もない。不安(60代、男性)
  • スーパー勤務。毎日お客さんが通常の1.5倍くらい来店します。狭い通路にお客様が密集。アルコールもマスクも不十分。リスクを背負って働いています。テレワークもできず、職場は戦場です(50代、女性)
  • 今は仕事がありません。派遣なのでその日に仕事がなければ収入がありません。いつまでこの状態が続くのか、生活が苦しいです(50代、女性)
  • 政府の給付金がわかりにくい。国民全員に配ってほしい。消費税が高くて困っている。コロナの影響で在宅時間が増えて水光熱費が増えた。それが払えるか不安(30代、男性)
  • 正社員の多い事務・管理系は時差出勤や自宅勤務が許されているが、製造部門(非正規雇用が多い)は従来通りに勤務している。感染リスクの高いところにいると思う(40代、女性)
  • 3月に入ってからは、まったく仕事がない。今後どうなるかは予想もつかない状況。斜陽産業(畳屋)とは思うが、今回はかなりひどい状況です(60代、男性)
  • アフタースクールまで子どもを預けることができていたが、3月から預けられなくなりました。休日と平日の一部(夫が自宅で仕事をしている日)のみの出勤となり、パート代が減りました。生活が苦しくなってきました(40代、女性)

新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP