神奈川労連

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労働相談コラム

2018年11月2日

保育園からの相談

保育園からの労働相談が増えています「保育士が欠員状態で年休を申請したが拒否された」、「職場の上司のパワハラがひどく退職したい」「退職したいと言ったら、『代わりが見つかるまでダメ』と言われた」などです。

 特にひどいのは、横浜市立から、某社会福祉法人に委託された保育園で、無資格でフルタイムパートとして働く30代のYさんの件です。2歳児クラスを有資格者2人と一緒に担当していました。今年5月下旬、Yさんが1人で2歳児3人を園庭のジヤングルジムで保育中に、子どもが落下してくるのを両手腕・身体全体で受ける事故がありました。幸い子どもにケガはありませんでしたが、事故直後に、クラス担当の20代のリーダーに報告しましたが「あ~、は~い」で終わって、後に確認したところ事故については知らなかったと言っています。

 Yさんは、子どもを受け止めた際に、衝撃を感じましたが、子どもの体調チエックに追われていたため気にしませんでした。しかし、数日後から身体の痛みで動くこともできなくなり、病院に行き、ついに車椅子状態になってしまいました。入院治療になって、数か月たって園長や理事長が事故はどうして起きたのか尋ねる状況でした。事故は直ちに報告しているにもかかわらず、ヒヤリハットにも記録されていませんでした。

 神奈川労連に相談があってから、労災申請を行い、園側が安全配慮義務を怠ったっていた問題を追及することになりました。園側は、ジャングルジムの事故は見ていないからと労災申請について「現認」できないとしています。日常の保育体制は、保育士の定着が悪く、クラス担当のリーダーも保育学校を出たばかりで、経験も少ない20代の若手。勤続年数もYさんが一番古く、保育の仕事歴も一番長いということでした。

 幸運なことに、治療の効果があって、Yさんは車いす生活から、ようやく社会復帰できる状態になりました。子どもが好きで、今度は職場に労働組合があるところで、正規の保育士として働き続けることを希望しています。

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