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2018年3月5日

「笑顔と希望が見える介護制度へ」介護保険のいまと未来を考えるつどい

2月18日に開催された「介護保険のいまと未来を考えるつどい」には、会場いっぱいの157人が参加しました。つどいは、県社保協加盟の民医連などの団体と労働組合、介護事業者や生協などでつくる実行委員会が主催しました。

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楽しく仕事をしないと

 つどいの第1部はシンポジウムとして、長嶋理恵さん(川崎医療生協介護福祉事業部)をコーディネーターに、介護利用者・事業者・従事者・自治体の報告と討論を行いました。

 岸正晴さん(認知症の人と家族の会)は、自らの家族の介護で苦労したことを紹介しながら、認知症の方と向き合っての活動を報告。そして、「介護保険発足当初の『介護の社会化』の実現に向けて、みなさんと手を携えて運動をすすめたい」と表明しました。

 遠藤昭さん(遠藤接骨院ヘルパーステーション社長)は、介護報酬の引き下げが続くもとで、事業が困っている実態を報告。「楽しく仕事をしないと、利用者も楽しくない。利用者を守ることは、会社と従業者を守ることにつながる」と強調しました。

人として成長できる職場を

 クンワル・ラジェスさん(ケアスタッフユニオンこみゅにてぃ委員長)は、利用者のお世話で苦労し、低賃金であえぎながら頑張っているヘルパーの実状を報告。労働組合を結成した経過にふれながら、「やりがいのある職場、人として成長できる職場をめざしたい」と決意を述べました。

 田中美穂さん(横浜市従社会保障部長・戸塚区高齢者支援担当保健師)は、国の方針のもとで苦労しながら、利用者と家族に寄り添うよう仕事していることを報告。「介護の利用者と家族を中心に据えた仕事にしていきたい。様々な立場の人と手を組んで運動をすすめたい」と表明しました。

 最後に、長島さんが、「このシンポジウムは、利用者と家族、介護現場、自治体からの実態と苦労が語られた。介護制度改善の運動の中心に、当事者が立つことの重要性が明らかになった。市民的な大きな運動に向けて輪を広げましょう」と結びました。

介護保険は詐欺?

 第2部は、日下部雅喜さん(大阪社保協・元堺市介護保険課職員)が、「国民の権利としての介護保険制度の確立をめざして」と題して講演。

 介護保険制度のしくみと変遷と今年4月からの介護報酬改定の中身を、実態とユーモアをまじえてわかりやすく説明。「公費は増やさない。保険料は引き上げて、給付は削減。介護保険は詐欺であると言わざるを得ない」、「たたかいなくして老後の安心なし」と、運動を強めていく決意を固められる講演でした。

 その後、フロアーから7人の方から発言があり、アピールを採択し終了しました。

 「笑顔」と「希望」が見える介護制度にしていくためには、利用者と家族、事業者、労働者、自治体が共に手を携えた運動が必要です。そうした運動への足がかりとなるつどいでした。

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