コロナパンデミックから5年。終息宣言から2年経過。多くの人々の日常からコロナのことは忘れ去られたように思うこの頃であるが、今まだコロナに苦しんでいることを思い知らされる相談があった。
特別養護老人ホームで働く女性から、21年7月にコロナに感染してその後、後遺症で苦しんでいるとの相談。仕事の生々しい実態が語られた。利用者がコロナ感染しても入院はできず施設に留め置きになったこと。介護職なので罹患した患者の入浴や食事介助などの世話を密着した環境で行っていたこと。夜勤もあるこうした厳しい労働環境のなかで感染したことなど。
現在、労災休業中で後遺症のため通院以外はほとんど寝ている状態だが、通院などで外出しているときに、職員に家まで後をつけられ「休んでいるのに外を出歩いている」などと噂を流されメンタルになったことや、休業が長引くなか理事長から「事務所に出勤するように」との連絡が来た、監視されているようだと訴える。この労働者は勤続15年のベテラン労働者だ。
労災で休んでいる間は解雇できないこと、自分から辞めると言わないことなどを話し、後遺症の治療についてはセカンドオピニオンで別の病院で診てもらうことを提案。知り合いの市会議員が後遺症の治療で良くなったので、そのクリニックを教えて受診を勧めた。
後日、相談者から「解決しました。ありがとうございました」との連絡があり安堵したが、最近ニュースで新型コロナが急増していると報道されていたので、ケア労働者の安全と健康を守る施策と感染対策を国と自治体、事業主に求める運動が必要だと感じた。
トピックス パワハラ 労働相談コラム
2025年10月1日





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