労働相談センターには、会社の理不尽なやり方に納得いかず、何か対応できないかとの相談が多く寄せられます。現在対応している2件の相談案件を紹介します。1件は、「35歳の夫が亡くなったのは『過労死』ではないでしょうか」という夫人からの相談です。
その方は靴などを扱うチェーン店の1人店長で、急性心不全で亡くなりました。タイムカードもなく、朝8時過ぎに家を出て、帰りはいつも深夜です。休日もイベントなどで出勤していたとのことです。夫人は会社に労働実態を問い合わせましたが、相手にされず「何とか真相を知りたい」と相談に来られたのです。現在、働くもののいのちと健康を守る神奈川センターとともに対応を進めています。
もう1件は、茅ヶ崎の化学会社で働く複数の労働者からの相談です。従来からある職場が山梨の工場に統合され、いまある職場が閉鎖されるというのです。「いま働いている40数名の労働者がどうなるか心配」「会社の説明は納得できる内容ではないので、労働組合をつくって交渉したい」という相談です。
山梨工場への移転について個人面談が予定され、急を要することから、化学一般に応援を求めて直ちに組合を結成。さっそく会社に申し入れ、個人面談を中止させることができました。さらに移転に関する要求書を提出し、交渉をおこなっています。
労働組合が強く求められながら、放置されている労働者が多いことに、神奈川労連に結集する私たちは、何をどうすべきか考えさせられる事案ではないでしょうか。