神奈川労連

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労働相談コラム

2017年8月2日

増える障害者の労働相談

「私死にたいんです、今すぐ死にたいんです」電話に出るなりそう語ったA君。

 「相模原の食品会社で働いているが、職場で『仕事が遅い』とか『仕事の邪魔だ』とか、さらには物を投げつける、台車をぶつけられる、などひどいいじめを受け人間扱いされない」と訴えてきた。A君の賃金は最賃の930円の契約で、彼に言わせれば障害者雇用援助金を会社はもらっているのに低すぎるという訴えである。

 よく聞けば、知的障害者ということで、今まで県の障害者サポート施設から支援を受けていたが、今年4月からサポート部門が異動となり、担当者が決まらず対応してもらえないという。

 障害者雇用の促進が盛んにうたわれているが、現実の職場では受け入れ態勢が整っていない。A君のようにパワハラや暴力受けたとかの問題に対して対応・解決する機能が不十分である。職場の労働組合も対応できていない。

 つい最近、30代の男性からの相談は、大手企業でトライヤル雇用で働き始め、トライヤル終了後、正社員になる予定だった。しかし嘱託にされ、最低賃金のまま7年間働いている。正社員に仕事を教え、正社員と同じ仕事をしているのに、精神障害者手帳をもっていることで、正社員に年6か月以上支給される賞与が、6万円しかもらえない。

 また正社員・40代の女性の障害者からは、「障害者雇用枠で働いているが、人事が勝手に同意書もなく、自分の主治医から情報を取ろうとしている」と訴えがされている。 

 障害者の人権が無視され、安くて、使い勝手のいい労働力としてのみ扱う状況が広がっている。障害者の働く権利が守られる職場は、すべての労働者が人間らしく働ける職場につながるとおもう。障害者自身が主人公の労働組合の組織確立が求められている。

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