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2020年8月3日

「カジノ阻止」9月4日から署名スタート!

 選挙での公約に反し、横浜市長が突然、「カジノ誘致」を表明し具体化したことに対し、多くの市民が反対しています。しかし、議会では自民・公明などカジノ推進派が多数を占めているため、カジノ推進の予算などは強行されています。「勝手に決めずに市民の声を聞け」と求める住民投票条例の直接請求署名が9月4日からスタートします。

 7月17日には、「カジノ誘致反対横浜連絡会」が学習決起集会を開催し、170人が参加しました。改めてカジノの問題や最新の情勢を学ぶとともに、署名成功にむけた意思統一を行いました。
 集会のメインとして、静岡大学の鳥畑教授が「Covid19パンデミックとIRカジノの終焉」と題して講演。以下のような問題を指摘しました。

収益の大幅な落ち込み

 新型コロナ禍でシンガポールは4月から6月はカジノを閉鎖し、その後は定員の20%で再開するもカジノ収益の大幡な落ち込みは確実とされ、アメリカも同様です。

 そもそもカジノ企業は、総資本のうち自己資本は30%程度しかなく、残りの約70%はファンドなどの投資資金でまかなっているのが現状です。ただ見合う回収がなければ、投資家も投資しません。そこで純利益をも上回る高額の還元率で投資を募集しています。しかもより早く還元することが求められるため、短期間で高収益をあげることが至上命題となります。

事業者が撤退表明

 5月に撤退を表明したラスベガス・サンズ(横浜誘致の有力事業者と目されていた)も投資家へ還元する投資収益率を20%に設定していますが、新型コロナの影響で高収益を望めない状況です。そのうえ同社は長期債務やリースなど、今後も支出はかさんでいくことが明らかとなっており、さらにシンガポール政府と施設拡張に投資することがすでに合意され、マカオともライセンス更新が控えています。これらに対する支出を確保しておかなければならず、とても日本で新規事業を展開するような状況ではないのです。

 手元資金に余裕があったといわれる、ラスベガス・サンズさえ撤退を判断したのですから、他の企業が参入してくる可能性が低いとは容易に予想されます。

 カジノ業をとりまく状況は、新型コロナによる外国観光客の激減、日本の家計の疲弊、中国経済の低迷で富裕層のうごきの鈍化、新型コロナ感染防止のため稼働率は低下、さらにオンラインカジノへの移行と厳しい状況ばかりです。

 もはやカジノのビジネスモデルは衰退期に入っているのが実態です。ましてや高収益をあげ投資家へ高配当するなど不可能です。

署名を広げよう

 集会ではこのような事態でもなおカジノ誘致に固執する林市長に、住民投票でしっかりと民意を示すことが必要であること、そのため条例制定を求める直接請求署名を成功させようと行動が提起され、決意を固めあいました。

 横浜市内在住の組合員の皆さんには、署名への協力を呼びかけます。そして、家族や友人に広げることを訴えます。

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上の写真:プラカードを掲げ、カジノ誘致阻止の決意を示す学習決起集会の参加者

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