神奈川労連

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労働相談コラム

2007年9月1日

練られた準備が必要

ある大企業で17年間働いてきたパート労働者から、次のような相談がありました。
「7月末で雇い止めになる。7年前の更新時に『7年経ったら更新しない』と言われていたらしい。今年が7年目で、4月から雇い止めが始まり、4月に離職した人たちは会社都合による雇用保険給付を受けていた。しかし、5月に職安から離職理由を自己都合扱いに変更する通知があった。自分は、離職票に必要事項を会社の指示通りに記入させられ、そのため、雇用保険の給付制限が3か月になり、給付期間が120日に減ってしまう。どうしたら良いか」。
相談を受けて、「3年以上引き続いて雇用されているにもかかわらず契約更新をせずに、自己都合扱いはおかしい。パートを派遣と入れ替えており、雇い止めの必要性もないはず。労働組合をつくり、雇用継続と会社都合退職の二本要求で会社・職安と交渉したらどうか」と話しました。
その結果、有志7人が地域労連に集まり、単産と一緒に説明会を開催。組合結成を確認しました。
しかしその後、「やってもムダ」、「親族が関連会社で働いているので、騒ぐなと言われた」など家族の反対がでて、動揺が広がりました。メンバーを説得しましたが、組合づくりは瓦解しました。
説明会では、どのようにすれば問題が解決し、要求が実現するかの展望をつかむことはできました。しかし、職住近接で保守的な地域であることが影響してか、家族の賛同を得ることができませんでした。この点の配慮と働きかけが不充分だったため、要求実現の確信を持ってもらうようにすることができなかったことが決定的でした。
どうすれば家族の理解・賛同を得られるかを話し合い、また、有志の人たち一人ひとりに労組について理解・確信を充分にもってもらえるよう、練られた準備が必要でした。

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