神奈川労連

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労働相談コラム

2018年4月3日

無期雇用転換の相談

 大手学習塾の非常勤講師を12年も続けているという労働者から相談がありました。

 2月中旬に本部から2人の幹部がやってきて退職するように迫られた。3つの原因をならべ一週間考えてみるように言われたが、その言い方があまりにひどく大きなショックを受けて、その後、有給休暇で休んでいるという。

 12年も問題なく働いてきたので全く納得いかず、2人の幹部の発言はパワハラにあたると思い、A4の用紙5枚に書いて直属の上司に渡した。上司の話によると2月の初めに本部から非常勤講師についての聞き取りがあり、良いところを並べると「良いところだけでなく不十分な点や欠点もあるだろう」と言われ、やむなく何点か話したということであった。

 労働契約法18条による無期雇用転換の申し入れ権が発生する前に、この大手塾では組織的に対象者を退職させようとしたことは明らかである。「同じように退職を迫られている非常勤講師がいるのでは」と聞いてみたが、横の連絡はないのでわからないという。

 この相談者の場合、直属の上司がすっかり責任を感じて、本部に交渉してくれており、ほぼ元の条件で働けるようになりそうだという。しかし、それでは将来的に考えても安定しないし、ぜひ無期雇用を申し入れるように勧めた。また今回はごたごたして申込できなかったとしても、来年も申し込むことが可能なこと、申し込みを本部が拒否することはできないが、トラブルになった時は労基署ではなく神奈川労働局に要請することなどを伝えた。

 慎重な相談者で塾の名前も氏名も教えてくれませんでしたが、いま大きな話題になっている各大学だけでなく、他にも多くの事例があるに違いない。

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