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2015年12月28日

議長の沖縄支援行動報告(4)

辺野古基地移転の本質

 普天間はラムズフェルド元国防長官をして「世界一危険なところに存在する基地」と言わしめた基地で、しかも滑走路は1本しかない。危険すぎて弾薬庫も置けずここを飛び立った戦闘機は他の基地にいって弾薬を補充し、ホワイトビーチに集中したのち世界に飛び立っていく。また、築70年で老朽化が激しく、使い勝手がすこぶる悪い。今回、移設費用全額を日本の思いやり予算持ちで移転できるのはアメリカにとって願ったりかなったり。

 辺野古移転の本質は下記の3点にある。

①辺野古にはもともとキャンプシュワブがあり、さらに基地の集中強化をしようとしたが断念した歴史があった。これを日本の思いやり資金ですべて移転してくれるなど、ねがったりかなったり。

②2本の滑走路を備え、新たに軍艦も接岸できる。200年の基地であることを県も正式に認めた。戦争法を実行し地球の裏側まで攻撃する拠点となるのが辺野古新基地である。

③基地の経済効果はもはやない。県の経済に占める基地需要はピーク時の15.5%から現在は4.9%。名護市は以前に基地関連補助金1000億円で膨大な箱モノを作ってきたが過疎化に歯止めがかからず、維持費が大変な状況。多くの基地関連補助金による公共事業や箱もの作りも大半は本土の大手ゼネコンが受けて利益を持っていく。この間で33もの地元の建設業者が倒産した。基地経済では地元は潤わない。この間の基地返還後の那覇市の土地利用で返還前の雇用から200倍。金秀グループやかりゆしホテルグループ、保守の翁長氏らも「基地は沖縄経済発展の阻害要因」と確信持った。県もこの事実を正式に認めた。

嘉手納基地

 嘉手納町の84%が基地。極東最大の滑走路があり、付近は昼夜問わない飛行機の爆音と事故、兵士の犯罪で苦しめ続けられている。

 基地の中は「リトルアメリカ」=小中高、州立大学、大きな病院、ボウリング場、映画館、教会もありこれが日本の思いやり予算でつくられたという。一宗教施設をだ。なんと刑務所もある。ないのは税務署だけという。基地の中は無税。ビールも日本の半額以下で飲める。

 かまぼこ型の格納庫は核戦争にも耐えられる。一つ5億円×15個を思いやり予算でつくった。基地の電気代は月に3億円、これも日本の思いやり予算から出ている。その奥の三角屋根の格納庫はアメリカが作ったが一つ5千万円。

 基地周辺での「基地外米兵住宅地区」をみる。位が高く、家族持ちしか基地の外で居住することはできないとのこと。一軒がでかく100平米以上はある。家賃も月16万から40万超。米軍は月8万出し、残りは思いやり予算からでている。とりっぱぐれのない家賃収入を大手の不動産業者が仕切ってビジネスにしている。ここの地区には日本の道路標識や歩道・中央分離線などが全くない。

 このすぐ近くに、米軍から返還された北谷町の土地に作られた総合レジャー施設がある。野球・サッカー等スポーツ施設、映画やショッピングモール等が集中する総合レジャー施設で今や、那覇の国際通りよりも人が集まる地域となっている。雇用も基地のあったときは100人、今は3000人以上が働いている。基地脱却の経済効果は大きい。

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