神奈川労連

憲法を職場と暮らしに活かそう!あなたも労働組合へ!
トピックス

2022年10月3日

「対話を重視し、組織の強化拡大へ」神奈川労連第38回定期大会

 神奈川労連は、第38回定期大会を9月11日に開催し、代議員119人・特別代議員4人と役員などあわせて約150人が参加しました。3年ぶりに通常通りの代議員数での開催となりました。

385-1

全労連から来賓挨拶

 神田副議長が開会あいさつを行い、大会議長団に、年金者組合の兼子代議員と横三労連の田中代議員を選出して、議事が進行しました。

 住谷議長は主催者あいさつで、労働組合がとりくむべき情勢などについて述べるとともに、「憲法にもとづく政治、雇用の安定と『公共と社会基盤の再生』をめざそう」と呼びかけました。

 今大会では、来賓として全労連のみ参加をお願いし、黒澤事務局長から「闘う労働組合のバージョンアップ」をとりくむ激励のあいさつを頂きました。

 46の労組・団体などから激励のメッセージ・祝電を頂き、代議員に紹介しました。

増勢に反転を

 運動方針案などを山田事務局長が提案。コロナ禍やウクライナ危機など情勢が激動するなかで、あらためて結成の原点を踏まえた神奈川労連の役割について提起し、全体で確認しました。

 一年間の総括・教訓では、コロナ禍から仕事・くらしを守るとりくみや、春闘など賃上げ、組織拡大、諸要求運動、政治闘争などで、職場・現場などのとりくみにより貴重な成果があったことを報告。同時に、これからの運動で克服をめざす課題もあったことを明らかにしました。

 そして方針の大きな柱として、「組織の強化と拡大」、「強化拡大と一体にとりくむ要求運動」の2つを提起。強化拡大では、教訓も踏まえて職場訪問と組合員との対話を特別に重視すること、神奈川労連として地域組織の強化に責任を持つことを強調し、「すべての組織が増勢に反転しよう」と呼びかけました。

 要求運動では、①物価高騰から暮らしと仕事を守る、②憲法改悪阻止・核兵器廃絶、③持続可能な社会の実現をめざす、の3点を提起。③については、新自由主義政策からの転換や気候危機の克服、ジェンダー平等の実現などを強調するとともに、人員増による公共の拡充や「再公営化」のとりくみを提案しました。財政関連の提案なども行いました。

 討論ではコロナ禍での職場のとりくみなど、議案を補強する発言が相次ぎました(2面参照)。採決では、すべての議案が全会一致や満場の拍手で承認されました。

 2年ごとの役員選挙も実施され、立候補した全員が信任されました。退任する役員や事務局員、相談員からあいさつがあり、大きな拍手が送られました。

 最後に住谷議長の「団結がんばろう」で終了しました。

住谷議長のあいさつ(要旨)

 大会の開催にあたり、幹事会を代表してごあいさつ申し上げます。

 1年間のたたかいはコロナ禍とのたたかいでもありました。感染拡大の中でも、労働組合が大きな力を発揮し、賃金や労働条件の改善、生活を守る要求を実現しました。労働組合が勝ちとった成果は、社会的にも多くの労働者に影響しました。でも、労働組合の運動によって改善したことをどれだけの労働者が知っているのでしょうか。発信を強める必要があります。

 方針の最重要課題は、組織の強化と拡大です。日常の組合活動、基本的なとりくみを確実にすすめ、新たな拡大目標をやり遂げましょう。

◆賃金と生活の改善

 全労連・国民春闘共闘は22春闘で過去20年来最高の賃金引上げ2.06%を勝ちとりました。公共工事設計労務単価も今年2.5%増です。県内最低賃金は2.98%引き上げで1071円。しかし、食品関係の値上げは平均13%、国内トップ10人の役員報酬はコロナ禍でも34.3%増え169億円。さらに富裕層上位50人の資産は1.5倍増で27兆円を超えています。所得100億円と1500万円の税負担はほぼ同率の16%。内部留保はコロナ禍であっても増大し続け、500兆円に届こうとしています。不公平税制の見直し、消費税減税・廃止、内部留保に課税して社会へ還元させる運動の強化が求められています。

◆非正規雇用と最低賃金

 非正規労働者2105万人のうち女性は1415万人、女性の約6割が非正規雇用。フリーランスや個人請負、雇用によらない働き方を含めると、正規労働者は少数派になってしまっているのではないでしょうか。日本国憲法は基本的人権の尊重、法の下の平等、社会的身分による差別禁止を定めているが、「非正規だから…」「女性だから…」と差別され、ジェンダー平等指数は世界最低水準。ハラスメントに苦しむ労働者、シングルマザーなどの悲痛な叫びは、民間公務、産業を問わず広がっています。

 最低賃金は改善しましたが、生活保護費との逆転現象は改善していません。県内1級1等地で、1071円で月150時間働いても、月収160,065円。生活保護費を32,662円も下回ります。最低賃金では、最低限の生活もできないことは明らかです。最低賃金1500円以上を求める運動を一層強化して、組織拡大につなげましょう。

 来年6月3日と4日に、全労連・非正規センターの非正規全国集会を、ここ県民ホール、神奈川で開催します。非正規労働者との対話を促進し、ホールを満杯にする参加、組織も拡大しようではありませんか。

 来年の大会では、仲間を増やして、強く大きな、神奈川労連の体制を確立と、実増を実現します。ともに頑張りましょう。

新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP