神奈川労連

憲法を職場と暮らしに活かそう!あなたも労働組合へ!
トピックス

2016年8月5日

「労働者施策の充実を求めて」県内すべての自治体と懇談・要請

 2006年からとりくみを始めた「全自治体訪問活動」は、毎年、懇談項目とアンケートの事前回答を得て、懇談しています。当初から、自治体で働く非正規労働者も含む職員の賃金・労働条件の改善や、「公契約」の適正化など労働者施策の充実、地域経済の振興などを求めてきました。今年は10年間の推移を踏まえて懇談をすすめました。

正規の穴埋めに非正規

 県内すべての自治体の職員数を合計すると、正規職員は80535人(10年前から9314人減)、非正規職員は19678人(9690人増)と、正規減・非正規増となっています。

 懇談では、「国の集中改革プランによって、退職不補充が続き、非正規で補っている」、「財政難をアウトソーシング、非正規化で対処している」、「これ以上の職員削減は困難、限界にきている」などの話がされ、自治体職員減が行政運営にも影響していることが明らかになりました。

国からの圧力で賃下げ

 賃金は、10年間減少傾向が続いています。さらに、地域手当(各自治体で定める加算率)では、国基準以上の手当を支給する自治体には特別地方交付金が減額されるなど、国からの圧力により削減している自治体もあります。国からの「技術的な助言」によって、自治体ごとの賃金決定システムが崩れています。

 地域手当にかかわっては「県内で16%から0%の差があるのは、同一生活圏の点だけとっても矛盾がある」、「地域手当引上げ原資を全職員の賃金削減でねん出している」など、懇談で問題点が深まりました。

 今年から高卒初任給の時間単価をアンケートで回答を求めました。1126円から861円、月額では約3万3千円もの差が出ました(表参照)。国家公務員(行政職)の高卒初任給は144600円(時間単価861円)です。

311-1

 また、時間額を算出する「年間所定総労働時間」を国基準の2015時間や、国基準から祝日等を除いた1891時間としているなどバラバラな実態が明らかになりました。

非正規労働者の賃金

 非正規職員の最低時給については、2006年には、全自治体が最低賃金=最低時給となっていました。今年の最低賃金905円を最低時給としている自治体は5自治体まで減少しました(表参照)。とりくみを始めた頃は、「自治体は最賃法適用除外なので問題ない」と不当な対応もありましたが、長年のとりくみで大きく前進ました。

 しかし、私たちが求める「すくなくとも1000円以上」の実現は程遠い状況となっています。

 休暇制度では正規職員と大きな開きがあります。少なくとも忌引き休暇は職員と同水準とすることを重点にとりくんできました。少しずつ認められています。

「公契約」の適正化

 工事や委託など「公契約」の適正化を今年も求めました。
賃金支払実態調査の実施を重視しました。特に、公共工事設計労務単価が約35%引き上げられたのに、現場労働者の賃金は5%程度しか上がっていない点を調査で把握するよう求めました。公契約条例の制定で前進面はありますが、具体的な調査は僅かな自治体にとどまっています。

 委託関係では、積算基準をもつ自治体は皆無。すべての自治体が民間業者に無償で提供を求める「参考見積り」で対応しています。

 懇談では、「課題としたい」、「問題意識は持っている」、「研究したい」など前向きな自治体もあり、「落札業者のみに提供を求めている」など若干の変化も見られましたが、「強制はしていない。あくまでもお願い」、「提供しなかったことによって不利益は生じない」など、まだまだ認識に開きがあります。

新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP