神奈川労連

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労働相談コラム

2010年11月1日

IT産業で正社員に対する横暴な退職強要・解雇

正社員に対する退職強要、解雇の
相談が目立っています。
それも能力や適性を理由とした
不当なものが際立ちます。

◆ある大手電機メーカーの
系列下請け企業ではたらく女性のAさん。
理系の大学を出て勤続10年以上のシステムエンジニアです。
職給の格付けを引き下げられ
現在は初任給だけの水準。

来年から手当がなくなり
5万円以上の賃金ダウンで
収入が20万円程度に減ってしまうとのこと。

家賃や水光熱費などを引くと
「ほとんど食費に消えてしまい、服も買えない」と
窮状を訴えてきました。
職給の格下げの理由を上司に聞くと
「単価の安い仕事しかできずミスした」といわれ
あげくの果てには「うつ病」だから産業医にかかり
休業するようにと強要してきました。

電機ユニオン神奈川支部との相談で
「職場の配置転換」を求め、新しいセクションで頑張っています。

◆イギリスに本社を置き
ウイルスソフトの開発をおこなう企業のソフォス。
そこで働くEさんから
5月に「退職勧奨」の相談が寄せられました。

退職金の加算もなく
6月末で退職し次の職探しをするようにと
会社から一方的に宣告されました。

しかも理由は「あなたの賃金が高すぎる」というもの。
高い実績をもち評価もうけ
昇給し続けてきたのに納得できないと
同様の理由で退職勧奨を受けていたkさんと
JMIUに加入し、団体交渉をしました。

ところが、会社は交渉のたびに理由が変転し
「あらさがし」「あと付」「言いがかり」と
いえるようなことばかりでした。

大手メーカーと直接取引をする会社であるにもかわらず
就業規則もないという状況です。
退職勧奨の中止と通常業務に戻すよう
要求しましたが折り合わず
地裁に仮処分を提訴。

会社は、なんとその当日に説明もなく解雇してきました。

これまでもソフォスでは
30名あまりの社員のうち50%が次々に退職。
そのうち、退職強要で辞めたのは
4割超という異常な状況です。
こんな会社をこのままにしておけないと
2人の組合員は奮闘しています。

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