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2018年12月21日

介護保険のいまと未来を考えるつどい

恒常的な運動母体を提起

 10回目となる「介護保険のいまと未来を考えるつどい」が12月18日に開催され、介護事業者・従事者、介護利用者など113人が参加しました。

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つどいは、県社保協加盟の団体と労働組合、介護事業者や生協などでつくる実行委員会が主催。今後のとりくみとして、国の責任で介護保険制度の改善を求める署名と運動にとりくむとともに、恒常的な運動母体づくりの発足を提起し、新たな段階の運動をめざすことになりました。

横浜市の事業計画

 1つ目の学習講演として、横浜市介護保険課・佐藤課長から、第7期高齢者保健福祉計画の特徴が報告されました。高齢化率が高まるなか、障害者や住宅などの対応もふくむ「横浜型地域包括ケアシステム」を構築し、高齢者が自らの意思で自分らしく生きることができるよう地域全体でとりくんでいく方向や、保険料の上昇を緩和するために所得段階の上限拡大など、横浜市独自の努力が話されました。

 今後の課題として、介護人材の確保のために住宅確保支援や処遇改善加算の運用の徹底などすすめていくこと、国庫負担の増額などによって、介護保険料を軽減するとりくみの必要性が述べられました。

180度変えられた

 続いて全日本民医連の林事務局次長が、「どうなる、どうする介護保険」と題して講演。この間の介護保険制度は、2012年の社会保障制度改革推進法により、社会保障の『国の責任』が『国民相互の助け合い』へと理念が180度変えられたこと、国の責任を徹底的に薄め、『自立・互助・共助・公助』の順番を基本とした地域包括ケアシステムが進められていること、介護報酬の引き下げ、保険サービスの縮小、自己負担の拡大が進められていることが紹介されました。

 そして、「社会保障は国の責任で行うこと明確にし、制度・報酬・処遇の改善を求めていくことが重要」と強調しました。

市民と行政が連携して

 討論では、6人が発言。「利用料負担増とサービス不足で十分な介護サービスを受けられない」、「ヘルパーが、介護報酬の削減で利用者に充分なサービスができない」、「地域包括ケアシステムに企業が儲けの対象として参入してきている」、「初任者研修の希望者が3分の1になっている」などの実態が語られ、市民と行政が連携し運動をもりあげていくことの必要が実感できました。

 実行委員会の遠藤さんが閉会あいさつ。「介護を通じ利用者の状態が改善し、喜びと励ましを感じるが、介護報酬の相次ぐ改悪で、次々と事業所が閉鎖する深刻な事態におかれている。私たちが現状を変えるため、安倍がいなくなるまで奮闘しようと」呼びかけ、大きな共感の拍手のなか終了しました。

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