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2018年10月4日

「組織の拡大強化と要求実現をすべての組合員でとりくもう」神奈川労連第34回定期大会を開催し方針を確立

 神奈川労連は第34回定期大会を9月9日に開催し、代議員・来賓など約180人が参加しました。熱心な討論によって議案が深められ、また、運動の先頭に立つ神奈川労連役員の選挙も行われ、住谷和典氏(県国公)を新しい議長に選出しました。

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4年間を振り返り

 主催者を代表して福田・神奈川労連議長は、4年間の議長の期間を振り返りながら、組織拡大と最低賃金のとりくみと成果を強調したうえで、沖縄県知事選挙に勝利することにもふれ、「市民と野党、そして労働運動の共同が前進してきた。安倍改憲を阻止し、安倍政治を終わらせる闘いに勝利しよう」と力強く呼びかけました。
 来賓あいさつの第1部として、全労連、神奈川県、自由法曹団から激励の言葉があり、多くの来賓やメッセージが紹介され拍手が送られました。

神奈川労連の社会的意義

 山田事務局長が「運動方針案」などを提案。初めに、大会の任務を明らかにするとともに、「なぜ神奈川労連が組織を拡大し、運動を発展させる必要があるのか」、その社会的意義について、「安倍暴走政治のもとで正面から対峙する神奈川労連が強く大きくなる必要がある。それは日本国憲法からの要請でもある」、「賃上げの必要性が社会合意になるなか、実際に賃上げ要求のできる労働組合が期待されている」と強調しました。

3点の運動方針の基調

 1年間の運動の総括として、成果や教訓を明らかにするとともに、課題についても言及しました。とりわけ、最重点として掲げた組織の増勢を実現できなかった要因について突っ込んで総括し、①職場で主体的に労働組合活動にとりくむ役員・組合員が減少し、魅力の見えない職場が増えていること、②組織拡大にとりくめる役員・組合員が減少していること、③神奈川労連として地域へのとりくみが弱かったこと、などを指摘しました。

 総括を踏まえた運動方針の基調として、①労働組合運動の基本である要求実現と組織拡大強化を両輪で進め、必ず増勢を実現する、②全組合員や未組織労働者の要求を集め、対話・議論し、ともに実現をめざす。社会的賃上げ闘争をとりくむ、③憲法改悪阻止・まともな働くルールの確立・政治を変える、の3点を提起し、具体的な行動を示しました。

立憲野党からあいさつ

 来年には統一地方選挙・参議院選挙が予定され、大会議案でも「市民と野党の共闘」を前進させ、安倍政権打倒をめざす方針を提起していることから、すべての野党に大会案内を送付し、事前に直接の要請も行いました。

 参加いただいた、日本共産党・畑野君枝衆議院議員、真山勇一参議院議員(無所属)、自由党・鈴木たけし代表代行から連帯のあいさつがありました。それぞれから「市民と野党の共闘を前進させ、安倍政権の暴走にストップを」と熱い訴えがありました。なお、社民党からはメッセージが寄せられました。

 討論では25人の代議員が発言し(詳細は2面)、大会議案を補強しました。

 役員投票選挙は信任投票で行われ、全員が選任されました。今大会で退任する福田議長や水谷副議長から感謝の言葉があり、最後に住谷新議長の音頭による団結ガンバローで終了しました。

25人が成果・教訓をふまえ発言

組織拡大で多数の発言

 組織拡大にかかわって多くの代議員から発言がありました。横浜労連・古山代議員は、「組織拡大をどこで進めるのか。増大している非正規労働者への働きかけが重要。実践していくために組合費のあり方なども考える必要があるのではないか」と問題提起。

 県国公の川口代議員は「正規は85%組織しているが、非常勤職員は1%。職場では非正規労働者が多くなっており、組織化にとりくみ加入も進んでいる。言いたいことが言える場、聞いてくれる場が大事だと感じている」と経験に基づく教訓を述べました。

 医労連の青年に依拠した拡大運動で2年連続での実増達成や、福祉保育労での労働相談からの新しい組合の結成の成果、高齢者の1%の組織化をめざす年金者組合のとりくみなどが報告されました。

 川崎労連と全労連・全国一般からは、保育職場へのアンケート活動に多くの労働者が回答した内容を紹介するとともに、組織化にむけた決意が語られました。

地域全体に視野を広げ

 港湾労組からは「争議を解決すると組合をやめてしまう。どう定着をはかるか」と率直な悩みも出されました。答える形で横三労連からは地域労組のとりくみとして、「組合員同士の仲間意識をつくることやミニ学習会の開催を通じて、争議解決しても組合に残り、他の争議支援をするようになっている」と話しがあり、かみ合う討論となりました。

 地域のとりくみとして、横浜地区労の無期雇用転換問題を通じた大学労組への働きかけ、横三労連の未加盟労組・中立労組への継続的なオルグのとりくみが話され、また、横浜労連の吉田代議員は、毎月の街頭相談活動を通じて未組織労働者と結びつく経験を紹介しながら「地域労組が一体となって地域全体に視野を広げ、組織化をして社会的責任を果たす必要がある」と強調しました。

成果も勝ちとった争議

 争議・裁判闘争では、和解を実現した鎌倉市職労の闘いについて謝意と意義を述べるとともに、「議会による議決権の乱用にどう対応するか、今後の課題としてとりくむ」と決意が語られました。また、JMITUからは日産争議での画期的な県労委命令が、すべての派遣労働者にとって意義あるものであることが話されました。

 日本通運による無期転換権発生の1日前の雇止めを闘う川崎地域労組、悪徳社労士の介入による不当労働行為について県労委に申し立てた建交労・三昭運輸分会、会社や敵対する組合から暴力を伴う嫌がらせを受けている自交総連・箱根登山ハイヤー支部などから状況が報告されました。

 電機情報ユニオンの代議員は、莫大な利益を上げる日立やNECなどがリストラを行っていることを告発。そして「組合に入れば、退職勧奨が止まる」と加入者が生まれていると述べました。

劣悪な現場の改善を

 職場が荒れていること、労働法制の闘いの重要性も明らかになりました。県国公の出浦代議員は国会で強行成立された労働法制大改悪の内容を紹介し「働き方が大きく変わっていく危険性がある」と警鐘を鳴らしました。安藤ハザマの火災事故で組合員が1人亡くなったことを報告したのは建設労連。劣悪な職場を改善させるとりくみも述べながら、まともな労働条件を確保するため労働者供給事業を労働組合として始めたことを紹介し、多くの職種に広げていく決意が述べられました。

 県国公の代議員からは、ノルマを達成するための異常な職場状況が報告され、福祉保育労からは労働者に労働条件を知らせずに働かせている実態が出され、女性センターからはハラスメントを許さず働き続けられる職場の実現が訴えられました。

9万筆以上を集約

 憲法闘争では、建設労連・益田代議員から戦争を許さない組合の綱領が紹介され、「憲法を変えられれば、組合員が戦場に駆り出される危険がある。阻止するために9万筆以上の署名を集めており、さらに奮闘してく」と決意が語られました。

 賃金について、生協労連から県によって大きな格差があるパートの時給について、今春闘で差を縮める成果を勝ちとったことが報告されました。

 県政とのかかわりで、私教連代議員から私学に通う高校生の学費無償化が、年収要件がありながらも実現したと報告があり、さらに拡充をめざすことが話されました。また、県知事選挙にむけて県政の課題と県職員アンケートの結果について、自治労連・杉田代議員から報告があり、県政の転換を神奈川労連全体でめざすことが呼びかけられました。

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