神奈川労連

憲法を職場と暮らしに活かそう!あなたも労働組合へ!
労働相談コラム

2017年6月2日

「フリーランス」の拡大

「フリーランス」ですとか、請負で仕事をしていますとか、いわゆる個人事業主からの相談が時々あります。
 話を聞くと労働者と同じように働いている場合が多く、収入も最賃以下のこともあります。
 問題解決のために、労働法の権利行使を行おうとしても契約内容が壁となる場合が少なくありません。

 そんな中、気になる記事があります。経済産業省が「雇用契約によらない新しい働き方」に関する研究会を立ち上げ、3月10日に第4回の研究会を開催しているのです。
研究会の趣旨は、社会産業構造・就業構造が大きく変化するなか、フリーランスなどの「雇用関係によらない新しい働き方」が注目されており、こうした働き方の選択肢が増えることにより、働き手の時間やスキルの最大限の活用を可能とし、企業においても多様な人材の確保につながることが期待されているとしています。

 3月14日に出された報告書では、フリーランスなどの4000人に大規模な実態調査を行って課題を洗い出し、

  1. 安定した生計が立てられる教育・人材システムをつくる
  2. 報酬面など、働く環境の改善
  3. フリーランスが不利にならない取引環境をつくる

という3つの提言を行っています。
 提言を読めば、現在のフリーランスなどが置かれている厳しい現状が浮かび上がります。
 この研究会の参加者には労働者の代表や、公益代表は入っていません。経済産業省は、経済発展のために、企業にとって使い勝手の良い、労働法の適用を受けない労働者の拡大を狙っているようです。

新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP