神奈川労連

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労働相談コラム

2015年1月2日

仮眠時間は休憩か?

1日2交替制の警備会社、午後5時から翌朝8時までの勤務の場合、深夜0時から4時まで仮眠時間で休憩時間だという。「これありですか?」という相談がありました。

休憩時間かどうかは「使用者の指揮命令下から解放されているか」「時間的場所的拘束から解放されているか」が判断基準です。警備員・守衛の仮眠時間が労働時間とされた裁判もすでにあります。しかも、4~5時間しか休めないのに次の勤務に入らなければならず、身体が持ちません。

タクシー運転手やトラックやバスの運転手の場合は厚生労働省の「労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)があります。タクシーの場合は一日の拘束時間は16時間以内、終業から始業までの「休息時間」は継続8時間以上とされています。ILOの水準(継続10時間は空ける)に及びませんが、警備員や守衛のほか、病院・飲食業など深夜働く未組織労働者はたくさんいます。せめてILOの水準をめざして非人間的労働をなくしていかなければならないでしょう。

マタハラ問題で最高裁判決

12月18日、「マタハラ」問題に絞った労働相談事例研究会がありました。10月23日、「マタハラ」差別に対する最高裁の違法判決が出されましたが、一人の勇気ある女性が6年かかって勝ちとった判決です。男女雇用機会均等法ができて30年近くになりますが、日本社会や働く場に根強く再生産される差別がいかに女性の人間としての尊厳と人間らしく働き生きる権利を奪っているか(男性の働き方の問題でもありますが)、を改めて考え反省させる判決です。

当面、均等法を実効あらしめるために労働局雇用均等室を機能させるなどの必要がありますが、男女平等度世界104位の女性差別の土壌は「従軍慰安婦」問題を克服できないでいることと無関係ではない根強い問題です。あらためて考えていきましょう。

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